骨形成不全の治療

内科的治療の今後の課題

薬物治療の期間

 BP製剤(パミドロン酸二ナトリウム水和物)の投与をいつまで続けるかについての結論は出ていません。骨折予防の観点からは少なくとも骨塩量(骨密度)が正常域に達するまで行うべきだと考えられますが、骨塩量増加は2~3年でほぼ頭打ちになることからすると、2~3年、長くて5年程度でいったん中断した方が良いとする考え方もあります。
 一方、治療の中断後、1~1.5年後には骨塩量の低下や骨折率の上昇が起きるので、治療の終了後も定期的な診察で、治療の再開などを考慮する必要があります。

 BP製剤(パミドロン酸二ナトリウム水和物)の投与をいつまで続けるかについての結論は出ていません。
 骨折予防の観点からは少なくとも骨塩量(骨密度)が正常域に達するまで行うべきだと考えられますが、骨塩量増加は2~3年でほぼ頭打ちになることからすると、2~3年、長くて5年程度でいったん中断した方が良いとする考え方や、中止後骨折を増加させないために成長期は治療を継続するべきという意見もあります。
 海外では最近、2歳以上のOI患者に対して、ゾレドロネート(本邦では保険適用外)がパミドロネートに代わって用いられます。ゾレドロネートはパミドロネートに比べて、点滴時間が短く、投与回数が少ないです。

副作用などへの対応

 BP製剤による急性期の副作用として、発熱、低カルシウム血症などがあります。また、治療で骨折が減少して周囲の注意が緩みがちになる一方、急速に活動は活発になるので、その結果の骨折などに注意が必要です。成長期にある小児が対象となっている以上、長期的な副作用などに対しても慎重に対処していかねばなりません。

 この治療は原因に対する治療ではなく、対症療法であり、治療の効果には限界があります。必要ならば外科的治療も併用して、正常な発育に近づけることが重要です。

 その他の治療: 適切なビタミンDとカルシウムの摂取が骨強度を上げるために必要です。定期的な荷重を伴う身体活動を行います。また、重症のOI乳幼児に対しては理学療法を行います。

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